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法令・掲示・保護具ヘルメット・安全保護具読了目安 約5分

フルハーネスは何mから義務?墜落制止用器具の規格・適合品の見分け方

フルハーネスの選定は、「高所だから着用」の一言では決まりません。先に墜落自体を防ぐ設備を整え、墜落制止用器具が必要な作業について、高さ・取付設備・着用者と装備品の質量を照合します。安全管理者・購買担当者向けに、法令上の条件と発注時の確認事項を整理します。

この記事の結論

  • 墜落制止用器具を使用する場合、6.75mを超える箇所ではフルハーネス型が必要です。一般的な建設作業の「5m超」は使用が推奨される目安で、同じ基準ではありません。
  • フルハーネスの特別教育は、高さ2m以上で作業床を設けることが困難な場所において、フルハーネス型を用いる業務が対象です。ロープ高所作業は別の教育区分で確認し、着用者全員を一律に対象とはしません。
  • 適合品は国内の「墜落制止用器具の規格」への適合を仕様書等で確認し、本体・ショックアブソーバの表示、使用可能質量、落下距離を現場条件と照合します。
フルハーネスは何mから義務?墜落制止用器具の規格・適合品の見分け方

選定・手配の確認事項を整理した概念図。個別の適用条件は本文と一次資料をご確認ください。

図を大きく見る(別タブ)

使用義務は、作業床・手すりの有無から判断する

高さ2m以上の箇所で墜落により危険を及ぼすおそれがあるときは、作業床の設置、端部や開口部への囲い・手すり・覆い等によって、墜落を防ぐことが原則です。これらが困難な場合など、法令により器具が必要な場面で、要求性能墜落制止用器具を適切に使用します。2019年の改正は、すべての高所作業を新たに着用義務の対象としたものではありません。

高さに関する数字は、何の条件かを区別する
条件・数字確認する内容
高さ2m以上で墜落のおそれがある作業作業床や端部の設備等の墜落防止措置を検討する条件
6.75mを超える箇所で器具を使用墜落制止用器具の規格によりフルハーネス型を使用
一般的な建設作業で5mを超える箇所厚生労働省ガイドラインでフルハーネス型を推奨
6.75m以下胴ベルト型を無条件で使えるという意味ではない。落下距離等により判断

フルハーネス型が原則ですが、使用すると地面に到達するおそれがある場合には、6.75m以下で胴ベルト型(一本つり)を使用できる考え方が示されています。低い場所ほど、器具が作動して停止するまでの距離を確認することが重要です。

新規格適合品は「商品名」より表示と資料で確認する

現行の構造規格は、2019年2月1日から適用された「墜落制止用器具の規格」です。旧規格品の経過措置は2022年1月1日で終了しています。「フルハーネス」「安全帯」と書かれていることや、購入年が新しいことだけでは、適合の確認になりません。

  • メーカーの仕様書・取扱説明書で、国内の墜落制止用器具の規格への適合と、製品型番を照合する。
  • 器具本体の種類、製造者名、製造年月の表示が読めるか確認する。
  • ショックアブソーバの種別、最大自由落下距離、使用可能質量、標準使用条件での落下距離の表示を確認する。
  • ハーネスとランヤードを別々に買う場合は、接続方法と組合せの可否をメーカー資料で確認する。

使用可能質量と落下距離を、現場ごとに照合する

使用可能質量は、作業者の体重だけでなく、工具・衣服など装備品を含めた合計で判断します。冬の防寒着や工具追加で条件が変わるため、全社員を同じ体重区分とみなさない運用にします。取付位置が低くなると自由落下距離が増える点にも注意が必要です。

  1. 作業位置と取付設備の高さ、地面・梁・機器等までの空間を図や写真に落とす。
  2. 着用者と装備品の合計質量、移動方法、掛け替えの有無を整理する。
  3. メーカーが示す使用条件・落下距離と、現場の空間を照合する。
  4. 取付設備の強度と適切な接続、身体へのフィット、救助手順を確認する。

たとえば、同じ高さの作業でも、頭上に取付設備がある場所と足元付近しか取付けられない場所では、適切なランヤードが変わります。「全現場共通の最安セット」を先に決めず、代表的な作業パターンごとに仕様を分けると、購入後の不適合を減らせます。

特別教育と、着用・点検の教育を分けて管理する

フルハーネス型を用いる業務の法定特別教育は、高さ2m以上で、作業床を設けることが困難な場所で行う対象業務について必要です。安衛則第36条第41号は、同条第40号のロープ高所作業を除外しており、ロープ高所作業は別の特別教育区分で確認します。作業床があるかなどの条件によって判断し、足場の組立て等の特別教育や高所作業車の運転資格とも別に照合します。

対象業務の特別教育が不要な場合でも、装着調整、フックの掛け方、取付け禁止箇所、点検方法を知らずに使ってよいわけではありません。貸与時には本人のサイズで試着し、実際に扱う型式の説明書に沿って確認します。現場独自の入場条件も元請とすり合わせましょう。

法人の一括導入は、台帳・交換予備・分納まで決める

導入台帳は、使用者、型番、サイズ、製造年月、使用開始日、点検日、判定、交換履歴をひも付けます。厚生労働省ガイドラインでは日常点検に加え、半年を超えない間隔の定期点検を示しています。使用条件やメーカーの指定によって、さらに短い間隔で確認します。

一度でも落下時の衝撃がかかったものや、点検で異常があるものを再使用しない運用も必要です。製品寿命は一律の年数で決めず、説明書の廃棄基準と使用状況で管理します。交換時に現場を止めないよう、サイズ別の予備数量と追加発注の方法を決めておきます。

  • 見積依頼:現場住所、作業の種類・高さ、取付設備の写真、使用人数とサイズ内訳。
  • 仕様確認:体重と装備品の質量、必要なランヤード、ヘルメット等との併用条件。
  • 納品計画:拠点・現場別の数量、納期、追加分、点検・交換対象品の区分。

グリーンクロスでは、安全保護具の選定と、複数現場でのまとめ手配をご相談いただけます。全国の拠点ネットワークを活用し、現場条件を共有して仕様と納品方法を調整します。

よくあるご質問

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参考資料・出典

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